甲状腺疾患を持っている方は実はかなり多いですが、無症状であったり症状が軽かったり、または見逃されていて苦しんでいる方も多々います。
患者さんの中には甲状腺という臓器自体を知らない方もおり、専門以外の先生でもあまり甲状腺疾患を意識しないで他の検査を中心に調べて「異常なし」と結論づけることも時々あります。
では、どこで診てもらえばいいの?ということになると思うのですが、そういったときに参考になるのが各種専門医になります。
もちろん、専門医でないと患者さんを診られない訳ではないし、甲状腺をしっかり診ていても敢えて専門医を取得しない先生方もおられますし、専門医であってもしっかりと現代の医療にアップデートできていない危険な先生もいます。私が指導を仰ぐ関西地方の先輩の先生の中にも専門医を持っていない人もいます。
ただし確実ではないですが、専門医の肩書はやはり患者さん側からしたら、どの先生に診てもらうのが良いかを探すときの目安になると思います。
実は私も今までは資格なんてなくても、「しっかり勉強しアップデートし患者さんと向かい合って良い結果に導ければよい」、「資格に胡坐をかいて学ぼうとしない先生よりはずっと良い」、と考えてわざわざ専門医を取ろうとはしていませんでしたが、患者さんが安心して受診できる一つの目安になるのではないかと感じ、昨年10月31日に専門医試験を受験してきました。
結果は
「合格」
を無事に頂きました。
もちろん資格があろうとなかろうと、最新の医療で患者さんをしっかりと診察ししっかりと治療をすることは変わりませんが、一つの安心材料としていただければと思います。何か変わるわけではなく、今まで通りしっかりとした診察をさせていただきます。
一つの目安として、甲状腺の精査を希望するときには甲状腺専門医を参考にしてみてください。
http://www.japanthyroid.jp/public/specialist/map.html
(甲状腺学会認定専門医名簿)
(私の名前は2022年7月頃に反映されるとのことです)
岩手県をはじめ特に北東北地方の専門医の少なさに驚かれることでしょう。
(追記)
昨年の試験日は雨の日で、道に迷った私は土地勘のない東京で走り回って探しながら試験会場に向かっていました。
時間ギリギリでパニックになっているところで足を滑らせ転倒し両手、両膝から出血、その状態で試験会場に到着し血だらけで受けた試験でした《笑》
今では笑い話になりますが、その時は痛みと恥ずかしさと動揺とで試験どころではありませんでした。
重要な日には時間に余裕をもって
初めての場所では十分な下見を
雨の日は慌てて走り回らない
これから入学試験に臨む子供たちもいると思いますが、当たり前のことですが、再度、気を付けてお過ごしください。怪我をしては元も子もありません。