娘のジゼルと、ウクライナ国立バレエのジゼルが重なった一日
この週末、思いがけない “ジゼル尽くし” の一日になりました。 本来なら、娘が大学の公演でジゼル役を踊る日。ところが私はどうしても仕事があり、会場へ行けず……。 妻だけが娘の晴れ舞台を観に向かい、私は地元で留守番となりました。
同じ日、地元ではウクライナ国立バレエが「ジゼル」を上演しており、開演時間が娘の公演と “ちょうど1時間違い” という偶然。実はチケットは前もって購入していたため、 まるで娘の舞台に寄り添うように、同じ演目を別の地で観るという不思議な体験となりました。
第1幕の終わりは胸を打たれ、思わず涙が浮かぶほど。録音音源ではありましたが、 ダンサーたちの気迫と美しいラインに引き込まれ、物語の世界にすっと入り込んでしまいました。
そして第2幕。通常の演出では、アルブレヒトはジゼルに救われて地上に残り、ジゼルだけが天国へ旅立ちます。 しかし今回の公演では、なんとアルブレヒトもジゼルと同じく天国へ向かい、天上で二人が結ばれるという結末に。 美しいとも言える一方で、思わず 「あれ、二人とも天国に行ったの?」 と戸惑うほど、印象的なラストでした。
さらに珍しく、第2幕終了後のカーテンコールでは撮影が許可され、挨拶するダンサーたちの写真や軽い動画まで撮影することができました。 この記事にはその一部も併せて掲載したいと思います。
やはりバレエ観劇は心を満たしてくれます。同じ演目でも演出が変われば新たな発見があり、 踊りが紡ぐ物語に触れるたびに、観る側の感情までも揺さぶられます。
娘の公演を直接観られなかったのは残念でしたが、それでも思いがけない偶然に導かれた「ジゼル」の一日は、 とても豊かな時間となりました。