こたに内科・甲状腺クリニック

院長のブログ

その鼻水って本当に花粉症? アレルギー疾患 その1

2022年3月2日

盛岡もだんだんと春に向かってきています

こうなると気になるのが花粉

そろそろ症状が出てきた方も多いのではないでしょうか?

 

病院や薬局に行って、花粉症の薬を飲んで・・・

ちょっと待って!

その鼻水は本当に花粉症ですか?

花粉症として出される抗ヒスタミン薬ですが、実際に花粉症だったりアレルギー性鼻炎だったりの判断は意外と難しいです

 

① 問診で症状や鼻汁の性状を聞いてアレルギー性鼻炎や花粉症を疑う

② 鼻の中を鼻鏡を用いて診察する

③ 鼻汁好酸球検査を行いアレルギーによる鼻汁かどうかを確認する

④ 疑われる原因がある場合には血液を採って特異的IgE抗体を測定したり、皮膚に原因物質を注射して反応をみる皮内テストを行う

 

これで特定物質によるアレルギー性鼻炎や花粉症であることが確定できますが、こんなにたくさんの検査をするのは大変ですよね?

 

現実的には耳鼻科の先生と内科の先生では対応が異なります

耳鼻科の先生は①~③の検査を行い、先生によっては④の特異的IgE抗体検査の測定を行ったりしますが、内科の先生では①の問診だけで判断する先生がほとんどです

それでも症状が消えればいいのですが、やはり間違っていることも少なくありません

 

薬があんまり効かないんだよね?ってことありませんか?

 

風邪の鼻水にはアレルギー性鼻炎や花粉症の薬は効きません

そのため、しっかりとした診断が必要です

 

当院では耳鼻科で行われるような鼻鏡検査・鼻汁好酸球検査も行って診察しています

 

アレルギー性鼻炎や花粉症が疑われたときには鼻鏡を用いて鼻の中を確認し、可能性があるときには綿棒で鼻汁を取って鼻汁好酸球検査を行います

      

興味がある方は診察時に医師にご相談ください

 

 

ここまで読んで、そもそも鼻汁好酸球検査ってなんなんだ?って思いますよね

失礼しました

鼻汁好酸球検査について簡単に説明します

 

アレルギーが関与する鼻汁内には多量の好酸球がみられることが知られています

風邪による場合では好酸球はみられませんので、鼻水をとって調べればアレルギーなのかどうかが分かります

検査に痛みはありませんし、お子様でも安心して受けられます

顕微鏡でみて判断しますが、鼻汁を取ってから5~10分程度で結果が出ますし、顕微鏡をみながら説明することも可能です

上段の図の赤く染まっている細胞が好酸球です

下段の図はアレルギー反応が起きていない鼻汁です、赤く染まっている細胞はありませんので、アレルギーによる鼻汁ではありません

 

「どうせ花粉症だから」とは考えずに、せっかく治療を受けるのだから

しっかりと診断して、正しい治療を受けましょう

 

なお、原因物質を調べるには疑わしい物質がある場合には血液検査で確認できます

原因物質がはっきりしない場合には、少量の血液を用いて原因となる可能性の高い39項目について検査できる「View39」検査があります

興味のある方はお問い合わせください

年末年始休暇に始めた新しい趣味

2022年2月14日

数字油絵って知っていますか?

 

 いわゆる大人の塗り絵で、下書きに番号が書いてあり、その番号と同じアクリル絵の具を塗っていって絵を完成させるものです。

あくまで塗り絵ですので、絵心のない私でもちゃんと描くことができます。

 

 

開業から今まで突っ走ってきて、ほぼ休みのない日々を過ごしていましたが、年末年始はまとまった休みが取れ、ただしコロナ禍で外出もできないので何か出来ることを探して見つけました。

 

今までに完成させたのは2枚、バレエをしていた娘へのプレゼント用と、絵というよりはイラスト的なライオンです。

大きさはわかりにくいですが、40x50cmと意外と大きめです。

遠くからみれば、比較的良く見えるようです。

 

現在3枚目製作中です。

機会がありましたら途中経過も含めて再度ブログで紹介したいと思います。

甲状腺検査は甲状腺専門医がお勧め

2022年1月25日

甲状腺疾患を持っている方は実はかなり多いですが、無症状であったり症状が軽かったり、または見逃されていて苦しんでいる方も多々います。

 

患者さんの中には甲状腺という臓器自体を知らない方もおり、専門以外の先生でもあまり甲状腺疾患を意識しないで他の検査を中心に調べて「異常なし」と結論づけることも時々あります。

では、どこで診てもらえばいいの?ということになると思うのですが、そういったときに参考になるのが各種専門医になります。

 

もちろん、専門医でないと患者さんを診られない訳ではないし、甲状腺をしっかり診ていても敢えて専門医を取得しない先生方もおられますし、専門医であってもしっかりと現代の医療にアップデートできていない危険な先生もいます。私が指導を仰ぐ関西地方の先輩の先生の中にも専門医を持っていない人もいます。


ただし確実ではないですが、専門医の肩書はやはり患者さん側からしたら、どの先生に診てもらうのが良いかを探すときの目安になると思います。

 

実は私も今までは資格なんてなくても、「しっかり勉強しアップデートし患者さんと向かい合って良い結果に導ければよい」、「資格に胡坐をかいて学ぼうとしない先生よりはずっと良い」、と考えてわざわざ専門医を取ろうとはしていませんでしたが、患者さんが安心して受診できる一つの目安になるのではないかと感じ、昨年1031日に専門医試験を受験してきました。

 

結果は

「合格」

を無事に頂きました。

 

もちろん資格があろうとなかろうと、最新の医療で患者さんをしっかりと診察ししっかりと治療をすることは変わりませんが、一つの安心材料としていただければと思います。何か変わるわけではなく、今まで通りしっかりとした診察をさせていただきます。

 

一つの目安として、甲状腺の精査を希望するときには甲状腺専門医を参考にしてみてください。

http://www.japanthyroid.jp/public/specialist/map.html 

(甲状腺学会認定専門医名簿)

(私の名前は2022年7月頃に反映されるとのことです)

 

岩手県をはじめ特に北東北地方の専門医の少なさに驚かれることでしょう。

 

 

(追記)

昨年の試験日は雨の日で、道に迷った私は土地勘のない東京で走り回って探しながら試験会場に向かっていました。

時間ギリギリでパニックになっているところで足を滑らせ転倒し両手、両膝から出血、その状態で試験会場に到着し血だらけで受けた試験でした《笑》

今では笑い話になりますが、その時は痛みと恥ずかしさと動揺とで試験どころではありませんでした。

重要な日には時間に余裕をもって

初めての場所では十分な下見を

雨の日は慌てて走り回らない

これから入学試験に臨む子供たちもいると思いますが、当たり前のことですが、再度、気を付けてお過ごしください。怪我をしては元も子もありません。

オミクロン株拡大、やはり今の時点では対策は必要

2022年1月20日

 今年に入り新型コロナウイルス「オミクロン株」が急速に拡大しています。

報道等では重症化しにくいということが強調され、それにも関わらず多方面にわたり制限をかけていることに疑問を感じている方が多くいるようです。

 

 今回は世界的な状況をもとに自分なりの考えを述べたいと思います。

 

《いま分かっていること・分からないこと》

 日本での急激な拡大からみても感染スピードが従来株と比べて格段に速いのは間違いないですが、問題は重症化リスクです。各国のデータをみても重症化率は低いようです。今年になってからの国内の統計でも同様の傾向がみられますので、その通りなんだと思います。

 そうであれば

 

『普通の風邪やインフルエンザと同じじゃない?』

『パンデミック前と同じでいいんじゃないの?』

 

といった意見が出るのももっともだと思います。

 

 ただし、日本では若い世代の感染が主流で高齢者やハイリスクの方が感染した場合の重症化率はまだまだ不明で予断を許さない状態ですので、注意が必要だと思います。

 

《重症化率が低いなら対策はいらない?》

 感染者数が激増していますが、重要なのは感染者数と重症化率を併せて考えることだと思います。従来のデルタ株と比べ重症化率が10分の1だとしましょう。でも感染者数が10倍になればどうでしょうか?重症者数は同じ数になります。

 ということは集中治療が必要になったり不幸な結果になってしまう方もデルタ株と同じくらいの数になることになります。すなわち医療崩壊が起こるわけです。

 

やはり感染者数を抑えることが重要になってきます。

 

《感染者数を抑えるにはどうすればいいの?》

 やはり感染しないこと・感染させないことが基本となります。

低リスクの方個人レベルではただの風邪かもしれませんが、それが拡がることで大切な人や家族が苦しむことにつながってしまいます。

幸い3回目のワクチン接種が始まりますし、ワクチンのブースター接種が重症化リスク・感染リスクを下げる報告が出ていますので接種をお勧めします。

 

当院でも3回目接種を受付します

 

 また軽い風邪?と思った方でも陽性者が出ています。軽く考えずに他人に感染させないためにも医療機関での検査をお勧めします。

 

当院では感染対策を施した状態で直接医師が診察の上、PCR検査または抗原検査を施行しています。定期患者だけではなく新患でも対応しておりますので、症状のある方はお問い合わせください。

 

 内服治療薬も認可が下りましたが、まだまだ広い範囲には出回っておりません。現在、当院でも使用可能か検討していますので、もうしばらくお待ちください。

 

《追記 オミクロン株でパンデミックは終わる?》

 一般的にウイルスは生き残るために宿主(今回の場合は人間)を殺さずに共存していくために弱毒化していくと考えられていますが、必ずしもそういかない場合もあります。悲観的になる必要はありませんが、新たな変異を起こし強毒化する可能性も0ではありません。

 ウイルスの変異は感染した体内で増殖する時に起きますので、感染者が増えれば変異を起こす確率が高くなります。

 

新たな変異を防ぐためにも感染数を減らす努力が必要でしょう。

 

オンラインマラソン

2021年12月17日

去年・今年とコロナ渦でスポーツイベントがことごとく中止されています。

特に子供たちの活動が制限されて、思い出を残せるはずのイベントもなくなり、本当に残念に思います。

最近では少しずつ新型コロナ感染症の新規患者数も減ってきており、多少ですが今まで通りの生活に向かっている気がします。

 

もちろん我慢しているのは子供たちだけではなく、大人もです。

私も趣味のマラソン大会が次々と中止になり、まったくというほど運動できずに身体の締まりがなくなってきています。

動けばいいんでしょうけど、目標がないとモチベーションが・・・と言い訳している弱い自分がいたりします。

 

これではいけないのですが、何か励みになるものが必要だと色々調べてみて、あまり興味のなかったオンラインマラソンに申し込んで参加してみました。

 

申し込んだのは「東京マラソン」

 

ゆっくりペースですが、数日間かけてフルマラソンの距離を走り切りました。

参加証としてメダルをもらいました。

 

来年こそは本当のマラソン大会に出て直接首にメダルをかけてもらえるように、そういう生活ができるように引き続き皆さんで感染予防を続け、新型コロナウイルスを撃退していきましょう。

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